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訪問リハビリテーション職とは。実際の現場の声をお届けします!

目次
1.訪問リハビリテーションとは
2.訪問分野のリハビリテーション職としてはたらくには
3.訪問分野のリハビリテーション職の実際
4.戸田中央メディカルケアグループのご紹介
5.まとめ

■訪問リハビリテーションとは

・訪問リハビリの概要

訪問リハビリテーションとは、主治医から訪問リハビリが必要と判断された高齢者に、リハビリ専門職(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)が利用者の自宅や有料老人ホーム等施設を訪問し、リハビリテーションを提供することです。利用者の日常生活自立度向上を目標に、心身機能の維持・回復に向けたリハビリをおこないます。
近年高齢化が進み、医療・介護の現場は医療機関から在宅へと変わってきている現状があります。
通院が困難な高齢者が住み慣れた自宅や地域で生活を続けられるように、医療機関でのリハビリだけではなく、動作能力維持や介護予防の観点からも在宅でおこなう訪問リハビリは注目されています。

・訪問リハビリテーション事業所について

訪問リハビリテーション事業所数

訪問リハビリテーションの請求事業所数

○ 請求事業所数は、毎年増加している。

○ 令和3年から令和4年にかけて約250事業所の増加があった。
出典:厚生労働省「介護給付費等実態統計(旧:調査)」(各年4月審査分)

 

訪問リハビリテーション事業所の開設者種別割合

訪問リハビリ 開設者種別

○ 訪問リハビリテーション事業所の開設者種別割合は、病院・診療所が76.8%、介護老人保健施設が 23.1%となっている。

(出典) 厚生労働省「介護給付費等実態統計」(令和4年4月審査分)

・訪問分野のリハビリテーション職(理学療法士・作業療法士)の業務内容

訪問リハビリの業務内容は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のそれぞれの専門分野や、事業所特色によっても異なりますが、主に次のようなものがあります。

介入時間内での主な業務内容リハビリ

• 健康管理(バイタルチェック、問診など)
• 機能評価(身体機能やの把握など)
• 生活動作訓練(歩行、食事、排泄、着替え、座位保持など)
• リラクゼーションやマッサージ
• 環境整備や福祉用具の選定(利用者の状態に合った住宅改修のアドバイスや、福祉用具スタッフとの連携等)
• 緊急時対応(利用者の急変時の連絡や対応等)
• 家族への指導(動作注意点の伝達や介助方法の助言など)
• 各利用者に合わせた個別訓練(主治医と適宜相談し実施検討)

介入時間以外での主な業務内容

ミーティング

• 退院前カンファレンスやサービス担当者会議への出席
• 書類作成(リハビリテーション実施計画書・実施報告書の作成・報告作業
• 担当ケアマネージャーや主治医・他事業所スタッフへの報告・連絡・相談

■訪問分野のリハビリテーション職(理学療法士・作業療法士)として働くには

・必要な資格

試験

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士として訪問リハビリで働くには、それぞれの国家資格が必要になります。国家資格とは、国が法律で定め、国や地方自治体などが認定する資格のことを指し、理学療法士の場合は、「理学療法士及び作業療法士法」にもとづき、厚生労働大臣が免許を与えます。
就職先や対象者によって移動手段が異なり、車等使用する場合は運転免許証が求められますが、基本的に必要な資格は国家資格(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)となります。訪問リハビリをおこなう病院・クリニックや介護老人保健施設、または訪問看護ステーションに所属することで、訪問リハビリを担当することができます。

・必要な経験

車椅子

訪問リハビリは、病院やクリニック内での業務とは異なり、セラピスト単独で訪問先に行くことが多く、現場での判断力や対応力が求められることが多くあります。利用者の身体機能や動作能力に加え、在宅において利用者が直面している問題や環境面へのアプローチ、緊急時対応から主治医やケアマネージャーとの連携まで、多岐にわたります。そのため、病院やクリニックなどにて経験を積むことや、就職希望先でのフォロー体制等確認をすることで、訪問リハビリ就業時のイメージがつきやすくなります。

■訪問分野のリハビリテーション職の実際

インタビュー

今回は、リハビリテーション職の実際を聴取すべく、訪問リハビリ従業者Aさんにご協力いただき、インタビューを実施しました!

-どのような事業所で働いていますか?-

Aさん: 病院併設の訪問リハビリテーション事業所で働いています。
訪問スタッフはPT2名 OT1名 ST1名 です。
各スタッフとも急性期・回復期でのリハビリ業務経験を活かして働いており、小さい事業所ならではの、コミュニケーションやミーティング等の情報交換機会を多くとり、業務にあたっています。

-院内リハビリとの違いは何ですか?-

Aさん:身体機能の向上はもちろんですが、在宅生活における日常生活の自立と社会参加を促し、在宅という実際の生活環境でその人の生活に適応したリハビリテーションの提供が出来るところです。

-実際の訪問リハビリの業務内容を教えてください-

Aさん: 私たちの事業所では、各スタッフ1日平均5~6件程の件数で、車を使用し利用者宅や介護付き
有料老人ホーム等にうかがい、訪問リハビリを実施しています。
介入時間では、利用者様の身体機能や生活環境に合わせて、一人ひとりの状況に合わせた介入をしております。運動機能訓練や生活動作訓練、環境調整など利用者様ご本人の状況に応じて訓練内容の選択・環境などの調整をしています。また、利用者様の安全な暮らしを支援するため、本人だけではなく、家族や主治医・ケアマネージャー・福祉用具スタッフ・訪問看護スタッフとも積極的に情報交換をしています。

-実際に感じた訪問リハビリのよいところ・困るところをおしえてください-

Aさん:自分ができることが多ければ多いほど、利用者様に還元できることが多い点を、よいところと感じました。逆に、状況に応じて判断力が求められる為、不安を感じることもありますが、適切な報告連絡相談や、緊急時の対応等心掛けて、日々の業務に取り組んでいます。利用者様毎に求められることが異なる為、業務を通じて介護領域・在宅エリアでの自分の成長を感じることができることは、訪問リハビリならではと感じます。

-今までの介入で、印象的であったできごとを教えてください-

Aさん:最初はリハビリの時にだけトイレに行っていた利用者様が、リハビリ以外の時間でも、家族や家政婦さんトイレに行くようになりました。すると、徐々にトイレだけではなく、起きること・動くことが習慣になり、本来の本人の特性や生活リズムがでてきました。
動くことがリハビリではなくて、本人の生活に関与していくことで、本人の行動だけではなくて、発言や思想・周りへの影響まで変わることを肌で感じました。訪問リハビリとして、在宅で本人が持っている力を引き出すことができたことが、とても嬉しかったです。

病院の中はあくまで非日常で、強いられることも多いですが、自宅では、自らが主体となって生活してきた記憶や習慣が、
意欲や行動に大きな影響をもたらします。
リハビリ専門職として、医療や身体機能・認知機能・動作・個人因子・環境因子に対する分析や対応を行いながら、本人主体の環境下で、本人や家族の生活の一部となり、本人らしさを取り戻すことが、私にとって、訪問リハビリのやりがいです。

 

■戸田中央メディカルケアグループのご紹介

戸田中央メディカルケアグループ

戸田中央メディカルケアグループでは、今回紹介をした訪問リハビリ事業の他にも、病院・クリニック、介護・福祉施設、健診・訪問事業、関連事業まで、多種多様な病院・施設の運営や取り組みを行っています。
あなたのお住まいの地域にも、当グループの素敵な仲間がいるかもしれません。

もしよろしければ、参考にしていただければと思います。

病院・クリニック | グループの施設 | 戸田中央メディカルケアグループ Toda Medicalcare Group(TMG)

 

■まとめ

進路

いかがだったでしょうか。訪問リハビリテーションに関する概要・業務内容から、必要な資格や経験~実際の現場の声までお届けしました。訪問リハビリに興味がある方・転職を検討されている方に、少しでも訪問リハビリ事業のイメージをするお手伝いができれば幸いです。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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