お知らせ

理学療法士とは

急性期の病院や病棟で働く理学療法士

目次
1.急性期とは
2.急性期のリハビリはどんなことをするの?
3.急性期で働く理学療法士に求められることは?

急性期とは?

点滴や心電図モニターがついてベッドで寝ている絵

急性期とは転倒した直後や急変・増直後、手術する前後など病気やケガの症状が急激に現れる時期で、病状が不安定な状態~治療によってある程度安定した状態になるまでの期間のことをいいます。この期間は全身状態が安定しないため、24時間体制での観察や検査・処置が必要な状態にあります。また必要に応じて手術を行ったり、呼吸・循環の生命維持の為に多種多様な機械やチューブ・点滴投与により、集中的な医療介入を要します。

<急性期の対象となる患者の特徴>
・発症直後
・手術前後
・検査後で重点的な観察が必要
・生命の危機に瀕している
・人工呼吸器やECMOなどの高度医療機器で生命を維持している
・24時間体制での観察や治療介入が必要

急性期のリハビリはどんなことをやるの?

【急性期におけるリハビリの目的】
◆関節拘縮などの「廃用症候群」を予防する
◆「早期離床」を促す

概ね発症から数日後~1ヶ月といった早期の段階からリハビリが実施されます。
急性期には、集中的な医療介入を行うことが最優先です。しかし、発症後安静にしていることで短時間の間に身体機能が大きく低下してしまいます。それにより日常生活を取り戻すことに時間がかかったり、元の生活や身体状態に戻ること自体が困難になることもあります。治療や状態が安定した時に「筋力や体力を落とさないように」「関節が硬くならないように」「認知機能が落ちないように」といった廃用症候群の予防や軽減を行うことを目的にリハビリを行っていきます。

病室で点滴や酸素投与がついている状態でセラピストとベッドに座っている絵  点滴棒を押しながら歩く練習をしている絵

例えば、
容態が安定し、医師よりリハビリの依頼される
⇒リハビリ開始。まずはベッド上で足を動かしたり、寝返る訓練
⇒ベッド上で上半身を起こし、座る姿勢を保つ訓練
⇒ベッドサイドに立つ訓練
⇒車椅子に乗る
⇒リハビリテーション室に移動し、起立訓練や平行棒内で歩行訓練
といったようにまずは日常生活動作(寝返る、起き上がる、座るなど)を行えるようサポートし、「早期離床」を促すことが急性期におけるリハビリの目的です。
もちろん、患者さんによっては自分で寝返りをすることや起き上がることが困難な方もいらっしゃいます。その場合には定期的に身体の向きを変えたり、圧が一点にかからないようにクッション等で姿勢調整することで「褥瘡を予防する」ことも必要になります。
患者さんの身体状態に負担にならない内容で段階的に運動強度があがるようなリハビリのプログラムで行っていきます。

病棟のステーションで看護師やセラピストソーシャルワーカーなど多職種が働いて会話している写真

しかし、急性期の患者さんの全身状態は不安定にあります。
合併症などで早期にリハビリを行うことでかえって症状を悪化させてしまうこともあるため、理学療法士の判断だけでなく医師や看護師などの多職種とカンファレンスを行うなど、個々の患者さんに合ったリハビリを見極め、リスク管理を行うことも必要となります。

医師、看護師、セラピスト、事務など多職種でカンファレンスしてる絵

また、急性期病院の入院期間は約1ヶ月が目安となっており、その間にある程度の方向性を決定する必要があります。
◎自宅に退院する・・・退院までの間に急性期でも応用的なリハビリを行う。
◎自宅に退院するにはもう少し体力や筋力が必要・・・回復期の病院などに転院
◎自宅に退院するのは難しい・・・施設を探す
今後の退院先や方向性が決まることでリハビリのゴール設定も変わってきます。その為にはソーシャルワーカーとの情報共有が必要であり、コメディカルと積極的に連絡をとり早い段階で方向性を決めることが大事になってきます。

急性期で働く理学療法士に求められることは?

スクリーンを見ながら疾患についての勉強会をしている様子

◆どのような治療経過をたどり、どこまで回復するかを予後予測すること
→そのためにはしっかりと病態把握することが必要となる
「文献や書籍をみる」だけでなく「病院内の勉強会で学ぶ」「院外の研修会や学会などに参加する」などの方法も病態把握の知識を増やすことには有用です。
また、「先輩スタッフに相談する」ことも実際の臨床経験から得られた知識の習得に繋がります。
◆コメディカルとの情報共有をしっかりと行うこと
→安定した身体状態でリハビリが行えるようなリスク管理や急性期を脱した後の方向性を決定することが必要となる
病院によっては「定期的なカンファレンス」や「医師看護師などの多職種との勉強会」によってコミュニケーションがとれやすくなり、情報共有がスムーズになることもあります。

しかし、これら急性期の理学療法士に求められることは回復期や維持期でも同様であります。その時期、その患者さんに応じたリスク管理やコメディカルとのコミュニケーションを
とっていくことはセラピストにとって大切になります。

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