お知らせ

言語聴覚士とは

言語聴覚士が働く介護老人保健施設

目次

1.介護老人保健施設(老健)とは

2.老健の役割

3.老健のリハビリの特徴

4.老健の言語聴覚士の仕事内容

5.老健と病院の違い(言語聴覚士のリハビリ)

 

1.介護老人保健施設(老健)とは

          

介護老人保健施設とは、要介護者であって、主としてその心身の機能の維持回復を図り、居宅における生活を営むことができるようにするための支援が必要である者に対し、施設サービス計画に基づいて、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設。(介護保険法第8条第28項)

 

すなわち

リハビリをして、在宅復帰を目指しましょう!という施設です。

 

 

2.老健の役割

入所・短期入所・通所・訪問、4つのサービスを生かして利用者様を支えます。

①入所:自宅環境に合わせて、身体・日常生活動作能力向上、家族指導、家屋調整を行います。

②短期入所:家族の介護負担の軽減、一時利用中のリハビリ介入を行います。

③通所:施設で機能訓練や日常生活動作訓練、自主トレの指導、周囲の利用者様との交流をはかります。

➃訪問:ご自宅にて直接日常生活動作訓練、家屋、自宅周囲環境に合わせた介入を行います。

 

3.老健のリハビリの特徴

老健のリハビリの特徴としては、実際の生活場面に直接介入できることが大きな特徴です。

入所している利用者様は、車いす操作・歩行など移動能力、起き上がり・立ち上がりなどの基本動作、トイレ動作・入浴動作などの日常生活動作能力の向上を目標に在宅復帰を目指します。

また、すでにご自宅に帰られている方が利用する「通所リハビリ」「訪問リハビリ」では、実際のご自宅での生活に直接かかわることができます。

病院では、退院された後の実際の家での生活場面はなかなか見ることができませんので、生活期ならではの特徴です。

 

 

4.老健の言語聴覚士の仕事内容

〇摂食、嚥下

入所や通所利用者様全員の摂食・嚥下の状態を確認します。

必要な利用者様には嚥下訓練を行います。

全利用者様のうち嚥下障害を有している利用者さんの割合が多いのが特徴です。

 

〇言語、コミュニケーション

主に失語症を有する利用者へアプローチします。

リハビリの目的は、日常生活におけるコミュニケーション能力の機能改善を図ります。

(1)発話訓練:日付を言う、挨拶をする、会話をするなど、言葉を使う訓練です。

(2)復唱訓練:言語聴覚士が言った言葉を利用者さんが復唱する訓練です。

(3)音読訓練:文章を声に出して読む訓練です。

 

 

〇認知リハビリテーション

認知症を有する利用者様を対象としています。

学習療法では取り組みやすい計算や読み書きを行い、脳の活性化をはかります。また回想法などで思い出や昔話をセラピストと共有しコミュニケーションを図ります。塗り絵や折り紙、歌を歌ったりして楽しみながら心と身体をリラックスした状態でリハビリ介入する場合もあります。

 

5.介護老人保健施設と病院の違い(言語聴覚士のリハビリ)

①担当利用者様を長い期間関わる事ができる

利用者様を、変化はゆっくりですが中長期的にしっかりみられることができます。

失語症を有する利用者様へは、生活の場でのより実用的なコミュニケーション訓練をできることが特徴です。

 

②老健は利用者様のご家族と接する機会が多く、直接ご家族とコミュニケーションが取りやすい

老健では利用者様の状態も比較的安定しており、入所期間も長くなる場合もありご家族が多く面会に来られます。そのためご家族とお会いする事や関わる事が多くなります。

 

③リハビリ内容を絞って介入できる

老健ではリハビリ時間が基本1回20分となります。また入所から3ヶ月経過する介入回数も少なくなります。病院と比べリハビリ回数が少なく時間が短くなります。そのためリハビリ内容としてプログラムを1つか2つに絞って重点的行います。

 

➃レクリエーションやイベント(行事)の演出が賑やか

集団生活の場であり、利用者様が主体で生活しています。そのため日々のレクリエーション(歌を歌う、集団で体操)で定期的にコミュニケーションを取ることや利用者様生活のリズムを整えています。また季節ごとの行事(節分・花見・クリスマスなど)もあり、盛大に行われます。行事食(食事面)で言語聴覚士がサポートします。

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