当院の緩和ケア病棟では、患者さんの生活の質の向上を最優先に考え、理学療法士が専従で業務にあたっています。これにより、個々の患者さんの状態に応じたきめ細やかなリハビリテーションを提供し、身体機能の維持・改善、疼痛緩和、そして精神的なサポートまで多角的に支援することが可能となっています。
この度、院内で開催された5月19日(月)キャンサーボードにおいて、当院理学療法士の湯浅ちひろさんが発表を行いました。発表では、緩和ケア病期にある患者さんに対し、理学療法介入がどのように身体活動量の維持やADL(日常生活動作)の改善に寄与し、結果として患者さんご自身の尊厳を保ちながら、穏やかな療養生活を送ることに繋がったか、具体的な事例を通して報告しました。この発表は、がん治療における多職種連携の重要性を改めて認識させるだけでなく、理学療法士の専門性が緩和ケア領域において不可欠であることを広く周知する貴重な機会となりました。
文責:戸田中央総合病院 理学療法士 長澤理沙