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専門医より

 

◆ SARS ~硝煙なき戦争 (重症急性呼吸器症候群)

小児科部長  岡   秀

 

世界を震撼させ、中国を大舞台に感染拡大した新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)は、昨年11月(2002年)中国広東省の近郊で農協職員が発熱、肺炎を発症し、野生動物の調理師が罹患、周辺地域に肺炎が急激に増大し、31ヶ国に拡大して今や地球規模の新興感染症になってしまいました。

WHOの報告によると、累積症例=8,403、死亡数=775、回復者数=5,830(2003.6.5現在)致死率は10~15%と推定されていますが、自然治癒する症例も多くみられました。

● SARSの話題・特徴:
感染源はコロナウイルスですが、現在有効な治療薬、ワクチンはありません。飛沫感染(クシャミ、咳、会話など)で、潜伏期間は、約10日、主な症状は急な高熱、激しい咳、呼吸困難、息苦しいなど、また接触の疑い罹患の恐れがあるときは速やかに指定機関で(都立荏原病院)受診することが自己・社会防衛上極めて重要です。

自己防衛策としては、外出をひかえ、マスク着用、厳重に流水(水道水)で手洗い、感染源に近寄らないことなど指導されています。

今回のSARS危機拡大の最大の致命傷は、正確な感染情報収集・公開のおくれと誤認です。SARSが及ぼした世界経済に与えた大きな打撃と悲劇を、世界の人々が痛く学んだ教訓でした。

「見えないウイルスの恐怖、感染症を」

現時点で、SARSの感染源が未だに究明されておらず、一抹の不安がありますが、今冬期は静かにして貰いたいものです。

何時何処で、新興感染症が誕生して人類を狙うか?
テロの生物兵器に最も危険な天然痘ウイルスを使用するのか?
自然界との戦いは終わりがないのです。
日本で感染防止のためSARSの法改正案が提出されました。

SARS・インフルエンザ・かぜの主な相違点

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