トピック

外科部長  富永 幸治



逆流性食道炎(胃食道逆流症Gastroesophageal Reflux Disease:GERD)
胸やけ‘が強くいつも不快な感じはありませんか?胸やけは逆流性食道炎の特徴的な主症状です。
胃の中は強い酸性であるために、胃液や食物の胃から食道への逆流が食道粘膜に障害を引き起こし逆流性食道炎が発症するのです。

1.
食道裂孔ヘルニアや括約筋の働きの低下により、胃と食道の間に本来ある逆流防止機能が弱くなった時。 
2.
前屈みの姿勢や、おなかに力を入れるなど腹圧が上昇する時。
3.
ストレスや胃炎などにより胃の運動が低下した時。
4.
食べ過ぎや脂っこいものをたくさん食べた時。


以上のように様々なことが逆流性食道炎を引き起こす原因となります。

最も特徴的な症状は胸やけです。“胸が痛くなる。ちりちり焼けるようになる。”といった症状がみられます。
その他、苦い水酸っぱいものが上がってくる(呑酸)。おなかが張る。のどがヒリヒリする。
ものを飲み込むとつっかえ感がある。といった症状も見られます。また、原因不明の胸痛や長引く咳といった場合に検査をすると逆流性食道炎であった、ということもあります。

上部消化管内視鏡検査で診断します。また、食道炎でみられる症状は食道癌、胃潰瘍、胃癌などの疾患でもみられることがあるために、これらの診断のためにも内視鏡検査が有用です。

逆流性食道炎の治療の基本は、胃の酸を食道に逆流させないことです。そのために胃酸分泌抑制剤を投与します。プロトンポンプ阻害剤(PPI)は最も効果的な薬剤です。その他、胃から十二指腸への排出を促したり、食道への逆流を少なくするために消化管運動賦活薬を投与することもあります。しかし、薬物療法では効果のない場合には外科的手術を行う場合もあります。

 
食事は、脂っぽいもの、刺激の強いもの、甘いものは胃酸の分泌が多くなるので控えましょう。
また、夜遅くの食事や食後すぐに横になることも避けましょう。早食い、食べ過ぎにも注意が必要です。
寝る時には上体を高くする、前屈みしない、衣服でおなかを締め付けない、重いものを持たないなどの生活習慣の改善も必要です。





トピック


リハビリテーション科  高橋 浩平


“健康ブーム”と言われている昨今、スポーツを通じて健康・体力を維持しようと心がけている方も多いのではないでしょうか。確かにスポーツをやる事で身体は鍛えられ、尚且つ気分も爽快になり、心身ともに健康的になる事もあります。しかし、その一方でスポーツ障害・外傷(※下記参照)と言われる怪我の危険性が高いものでもあるのです。
例えば・・・・
心身ともに成長期・発育期にあるだけに、スポーツによる過大な運動負荷は骨格系、関節系に外傷・障害を惹起する可能性があります(野球肘、オスグット病など)。
   
スポーツ種目が専門化し、それを継続し長時間行うことにより同一パターンの身体の動きが繰り返され、局所に過度の使用(オーバーユースoveruse)となり肉離れ、腱断裂、疲労骨折などが惹起されます。
   
加齢に伴い骨格系に変化が起こり、筋力や柔軟性、平衡感覚が低下し、それが原因で骨折、捻挫、筋損傷・断裂を起こしやすくなります。

 
上記の様に必ずしもスポーツが健康に繋がるとは言えないかもしれません。
スポーツをするにあたっては、やはりそれなりの準備が必要となります。身体全体の筋力、柔軟性、持久力などをバランス良く高める基礎的なトレーニングが必要と言うことです。

我々理学療法士はスポーツ障害・外傷を患った方々のリハビリテーションを行うことも多いのですが、その受傷の原因が怪我の箇所と違った所にある場合が多いのです。例えば、野球で肩を痛めた人の根本の原因が体幹(脊椎)の柔軟性低下であったり、バレーボールやバスケットボールで膝の靭帯損傷を起こした人の原因が腹筋・背筋、股関節周囲筋力の低下であったりします。つまり身体全体をバランスよく鍛えれば怪我の可能性を低くする事が出来るのです。
我々が行うリハビリテーションにおいても受傷部以外の身体状況も評価、治療し再発を予防するよう心がけています。
皆様もスポーツをより安全に楽しむためにも、基礎的なトレーニングをしてみてはいかがでしょうか。そうする事で初めてスポーツが健康に繋がるものだと思います。

※スポーツ障害:

  長期的に同じスポーツを続けることなどにより、身体の一定の部位に負担がかかって起こる障害。
 
※スポーツ外傷:
  スポーツでの転倒などによる突発的な外傷(怪我)。骨折、脱臼、捻挫、アキレス腱断裂など。
   
トレーニングの一例(痛みがある方は無理をしないようにしてください)
図1腹筋・背筋・バランス強化トレーニング
  四つ這い位の状態から、対角線上の手足を浮かす。
この時下腹部を軽く凹ますように腹筋に力を入れる。
 
図2股割り立ち(腹筋・背筋・下半身の筋力強化トレーニング)
  足を肩幅より広げ、ひざとつま先を外側に向け、ゆっくり膝を曲げその姿勢を保持。30秒〜1分くらい。
膝とつま先が同じ方向に向くように注意。また背すじも丸まったり、反り過ぎたりしないように。

 


 


5月8日〜 外来担当が変更になります。

 



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