トピック

内科 石田 順朗

皆さんの身の回りの人が突然倒れてそのままこときれてしまったら…。皆さんはどうしますか?決してありえない事態ではありません。「その時」のために何ができるか考えてみましょう。

病院外で心肺機能停止になった人の社会復帰率は日本の統計で2〜3%程度です。病院外で心肺機能停止となって病院へ担ぎ込まれても、病院から歩いて帰れる人は100人のうち2〜3人しかいないのです。どうしてこうなってしまうのでしょうか?それは心肺機能停止になってから脳が酸素欠乏に耐えられる時間がわずか4〜5分しかないことに由来します。蘇生処置が行われないままにこれ以上の時間が経過すると、脳は元に戻らないダメージを受けると考えられています。119番通報をしてから救急車が現場に到着するまでの時間は、東京都で平均6〜7分です。患者さんが倒れてすぐに救急車が呼ばれたとしても、救急隊員が到着するまでに脳蘇生のタイムリミットは過ぎてしまうのです。だからこそ、医師でもなく、救急隊員でもなく、患者さんのそばにいるあなたの行動こそが最大の助けとなるのです。そばにいる人が救命処置をするかしないかで、患者さんの救命率は大幅に変わります。救急医療の分野ではこのことをバイスタンダーCPR(そばにいる人による心肺蘇生術)と呼びます。

「救命の連鎖」という考え方があります。アメリカ心臓協会が心肺蘇生術の指針として提唱しているものです。大人の場合、何を措いても119番通報して助けを呼ぶことです。引き続いて心臓マッサージをはじめとする蘇生術を行い、自動体外式除細動器(AED)の到着を待ちます。AEDが到着したら患者さんに装着し、AEDからの指示に従って除細動を行い、救急隊の到着を待ちます。子供の場合は呼吸停止が心停止に先行する場合が多いため、救助者が自分ひとりのときは2分間の心肺蘇生術を行ってから通報します。(救助者が二人以上いれば手分けして蘇生術と通報を同時に行ないます。)また一旦心肺機能停止に陥ってしまった場合は大人より救命率が悪いため、心肺機能停止に陥らせないようにするための予防が肝心です。(自転車走行時のヘルメット着用や階段に転落予防柵を設置するなど。)

蘇生処置については、最寄りの消防署などで講習会を受講することができます。大切な家族の命を守るために、是非講習会を受講しましょう。難しいことはさておき、倒れて息が止まっている人がいたら、救急車を呼んで、心臓マッサージを行なうだけでも結構です。

救命の連鎖

 



トピック

 

リハビリテーション科主任  阿波井 美帆


最近よろけやすくなったなとか転びやすくなったとか感じることはありませんか?高齢の方の骨折はそれをきっかけにして持病の悪化や活動性の低下が起きたりします。特に問題となっている、股関節の骨折(大腿骨頸部骨折)は約9割が転倒により起きていています。

それではなぜ転倒により骨折が起こるのでしょうか?

大きな原因は骨粗しょう症によるものです。今までは畳での立ち座りや、布団の上げ下ろしなどの日本間での生活が足腰の筋力強化と骨の強化にも役立っていました。また伝統的な和食が同様の効果をあげていました。日本的習慣は日本人の骨折の予防に働いていたわけですが、最近の生活スタイルの変化や食生活の変化が骨折を増やしてきた要因とされています。

骨折を防ぐには、まず転倒を防ぐことです。転倒の原因は様々ですが、その中でも大きな原因となるのが次の2点です。

転倒しやすい環境
 
家の中で段差が多い
 絨毯など敷物がめくれている
 床が滑りやすい
 照明の暗さ

加齢による身体の変化
 
背骨が丸くなる
 股関節や膝が伸びなくなる
 足首が曲がりにくくなる
 姿勢を保つ為に必要な筋力の衰え
 バランス感覚の衰え

イラスト

 
これらは生活の中でちょっと意識するだけで変えられるものもあります。そのいくつかをご紹介しましょう。

住環境の整備
先に挙げた転倒しやすい環境があるなら、それを解消しましょう。
段差の解消や手すりを取り付け、床面素材の変更など必要です。

転倒予防の為の運動
●椅子に腰掛けて片足を椅子と水平の高さまでゆっくりもちあげ3つかぞえておろす。
●手すりのある場所で膝の屈伸や爪先立ちをする。
●手すりにつかまって片足立ちをする。

日常の動作を取り入れて・・・
●何かにつかまって前にある障害物をまたぐ練習。
●椅子から立ち上がり、ゆっくり座る運動。
●リュックサックなどを背負い前かがみになった姿勢を少しずつ背伸ばしていく。
●歩くときは下ばかり見ずにやや先を見ながら、踵から着くように歩きましょう。

イラスト


これらの運動は膝や腰の痛い方は無理して行わないほうがいいものもあります。ご自分の体の調子に合わせて日頃から体を動かす習慣をつけ、無理なく楽しく運動を続けて転倒を予防しましょう。


  

ストーマ外来とは?
病気や治療によって人工肛門、人工膀胱をつくられた方が安心して生活していけるように定期的にフォローしていく外来です。

こんな時ありませんか?
・排泄物が漏れるようになった
・ストーマの周りの皮膚がかゆい、ただれた。
・別の装具も見てみたい

その他のご相談もお受けします。
例えば、尿の回数が多い、尿が漏れる、便が漏れる、床ずれがあるなど、ストーマがない方でもご相談ください。

日時:毎月第1月曜日 (祝日の場合は第3月曜日)午後2時〜
場所:外科外来、3階病棟 処置室(お一人30分間の予約制です)
担当医師:消化器外科医
担当看護師:皮膚・排泄ケア認定看護師


<受診方法>
・受診当日は「ストーマ外来受診」と受付でお伝えください。
・初回は担当医師の診察後ストーマのご相談をお受けいたします。

受診時にお持ちいただくもの
1)健康保険証その他の医療証
2)他病院での手術を受けた方は紹介状
  (紹介状が無くても受診していただけます)
3)現在使用されている装具1組
4)その他交換時にお使いのものがあればご持参ください

尚、受診の際は外来受信料に加えて、在宅療養指導料とストーマの処置料がかかりますので、あらかじめご了承ください。

 

ストーマ外来についての予約・お問合せ
TEL:03−3721−7121
担当看護師:木幡(こわた)

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