トピック

消化器外科  鈴木 直人


腹腔鏡手術は、年々適応が拡大され全国的に手術症例が増加しています。最近ではプロ野球の王監督もこの手術を受けたことが新聞やテレビで話題になり、腹腔鏡手術が世間一般にかなり知られるようになりました。今までの開腹手術では、お腹を大きく切って直接お腹の中を見ながら手術をします。一方、腹腔鏡手術では炭酸ガスでお腹を膨らませて、「腹腔鏡」というカメラを使って、お腹の中をテレビ画面で観察しながら、数ヶ所の小さな穴(ポート)から長い器具(鉗子)を入れて手術をします(図1)。

この手術は開腹手術より時間がかかり、技術も必要とします。そんな面倒な手術をするのは、術後の患者さんの苦痛をできるだけ軽減したいからです。お腹を大きく切ることがないため、手術のキズ(創)が小さくてすみます(図2、図3)。



(図1)腹腔鏡手術の様子

  (図2)早期胃癌の手術創            (図3)大腸癌の手術創  


その分痛みも軽く、手術翌日より歩行が可能です。手術後の回復も早く、結果的に入院期間も短くてすみます。当院には腹腔鏡手術の技術認定医も在籍しており、早期胃癌、大腸癌、急性虫垂炎、胆石症、腸閉塞、十二指腸潰瘍穿孔、その他の急性腹症に対しても、この腹腔鏡手術を積極的にとりいれています。腹腔鏡手術を希望される場合には、専門医により十分な説明を受けた上で、手術の方法を決めることが大切です。

 

 



トピック

 

放射線科  多田 大輔


レントゲンとは、X線という電磁波を発見した人の人名で、検査名ではありません。
X線写真とは影絵のような物で、太陽や電気の光の代わりのX線という目に見えない光を使用しています。
X線は可視光や赤外線などと同じ「電磁波」の一種になります。
 
電磁波には波長が短いほど直進力が強まり、物質を「素通り(透過)」しやすい特徴があり、X線は電磁波の中でも、特に波長が短く透過力も高いものになります。
 
撮影に使用されるX線は電気を使って発生させているため、撮影する瞬間のみX線は発生されます。
撮影される写真はこのX線の特徴を利用しています。
 
人の体は、骨や筋肉など色々なものでできていて、X線の通過しやすいものや通過しにくいものがあるため、通過した後レントゲンフィルムを感光させると、通過しにくい物は白く、通過しやすい物は黒くなり画像を作ります。
 
撮影する場所によっては身体に身に付けているもので、はずしたり脱いだりしなければならないものもあります。


撮影に影響のあるもの
  ・ボタンのついた服(ワイシャツやポロシャツ)
  ・ブラジャーやスリップ、肩紐調節のできるキャミソール
  ・キャラクター物等分厚いプリントのあるTシャツ
  ・ネックレスや指輪・ピアスなどの貴金属類
  ・ポケットなどに入っているもの(ライター、鍵、小銭)
  ・ベルトやファスナーなど金属類


撮影することによって放射線を被曝することがありますが、大部分が部分被曝(体の一部で被曝すること)なので体への影響はほとんどありません。胸部撮影で被曝する量は、東京からニューヨークへ飛行機で行くときに浴びる自然放射線とほぼ同じ量なので胸部撮影による危険性はほとんどないといえます。
 
最近ではX線写真もデジタル化が進み、以前のように直接フィルムにX線をあてるのではなく、検出器にX線をあて、コンピュータで画像を処理する方法が主流になり、再撮影の減少、低被曝化がすすんでいます。

 

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