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この広報誌は、田園調布中央病院と患者さまが一体となって、病気やけがと闘うために
少しでもお役に立てるよう、スタッフ一同が心をこめて皆さまへお送りする情報誌です。
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トピック
(内視鏡外科学会技術認定,同評議員) 鈴木 恵史
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大腸癌治療ガイドラインとは、大腸癌の診療に従事する医師を対象として、
- 大腸癌の標準的な治療方針を示すこと
- 大腸癌治療の施設間格差をなくすこと
- 過剰診療・治療、縮小診療・治療をなくすこと
- 一般に公開し、医療者と患者の相互理解を深めること
を目的とし、その結果、日本全国の大腸癌に対する治療水準の底上げ、治療成績の向上、人的・経済的負担の軽減、患者利益の増大につながることを期待されて、2005年に大腸癌研究会により医師用が示されました。そしてさらに2006年に、「大腸癌について知りたい人のために 大腸癌の治療をうける人のために」、一般の方々を対象にした大腸癌治療ガイドラインが出版され、患者様やその御家族の方々の大腸癌という病気とその治療法についての理解が深まり、医師と患者様の間の意志疎通がさらに良くなることが期待されています。
今回は、この大腸癌治療ガイドラインに示された早期大腸癌治療についてお話いたします。はじめに早期大腸癌とは癌の進行が粘膜(腸の壁の一番内側)または粘膜下層(腸の壁の二層目)までの癌のことです。
大腸癌治療ガイドラインによると、
- 粘膜内癌または粘膜下層への軽度浸潤癌、かつ最大径2 cm未満の癌は、大腸の中をのぞいて病気を発見するための道具である大腸内視鏡を用いた内視鏡治療の適応となります。
- 内視鏡治療の適応とならない、または場所により内視鏡治療が技術的に困難な癌は手術で治療しますが、従来の開腹手術だけではなく、腹腔鏡手術の適応となっています。
1.内視鏡治療
内視鏡で癌を取る代表的な方法には、以下の2種類の方法があり癌の形に応じて、使い分けます。
(1)ポリペクトミー
茎のあるポリープの形をした癌に対して用いる方法です。癌の茎にスネアという金属製の輪をかけて、高周波電流を流し焼き切る方法です。(図1)
(2)内視鏡的粘膜切除術
茎を持たない平坦な癌に対して用います。粘膜の下に生理食塩水などを注射し、癌を持ち上げ、その後ポリペクトミーの手技によって癌を焼き切る方法です。(図2)

出展:
大腸癌治療ガイドラインの解説
2.腹腔鏡手術
大腸癌に対する腹腔鏡手術は日本では1992年から行なわれ、2005年までに約2万例行なわれています。また、2002年4月に保険適応となり、民間病院でも技術力さえあれば(開腹手術とは全く異なる技術が必要であり、大学病院でも行なえない病院が有る)行いやすくなり、今後さらに普及していくことが予想されます。
腹腔鏡下大腸癌手術の方法は他の腹腔鏡手術と同様に腹腔内に炭酸ガスを入れてお腹を膨らませ(気腹)手術スペースを作ります。そして、3~4ヶ所の5~10mmの小さな孔(ポート)から腹腔鏡(直径5mm)と手術用の器具(鉗子)を腹部に入れ、腹腔鏡からの映像が映し出されているモニター画面を見ながら、大腸周囲のリンパ節の切除、血管処理を行ないます。腹腔鏡からの画像は鮮明かつ拡大視でき、繊細な手術操作が可能です。腹腔鏡の操作を終えた後に4~5cmの傷から切除した大腸を取り出し、つなぎ治します(図3)。S状結腸癌手術後の傷の写真を示します(図4)。なお、傷は大腸癌の部位により異なります。


従来の開腹手術で約20cm腹部を切開した場合と比較し、傷が小さいため、術後の痛みが少ない、さらに腸管に与える影響が少ないため、術後の回復が早く、早期から食事が摂れ、その結果として早期退院、早期社会復帰が可能となります。このように、腹腔鏡下大腸癌手術は他の腹腔鏡手術と同様にからだへの負担が少ない手術です。民間病院である当院では、患者様のためにある「からだにやさしい手術」は必要不可欠と考え行なっております。
なお、内視鏡治療、腹腔鏡手術については早期癌のみならず他の疾患でも行なっておりますので、消化器科および外科外来でお気軽に御相談ください。
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トピック
薬剤科 井出 紀子
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「酒は百薬の長」と言われますが、飲み方によっては薬の効果にも影響を与えてしまいます。
例えば、睡眠薬などの眠気を生じさせる薬です。アルコールも神経の興奮を和らげる作用があるので、眠れないときにお酒を飲んでさらに睡眠薬も服用するという方もいるようです。
しかし同時に飲むことで神経抑制作用が増強されて、ふらついたり急に意識を失うなど事故につながりかねません。
ところで、「酒好きな人は睡眠薬や麻酔薬が効きにくい」ということを聞いたことがあるでしょうか?実はこれは説明できるのです。
アルコールは肝臓で『アルコール代謝酵素』により分解されて最終的に炭酸ガスと水になります。酒量が増えてアルコール代謝酵素だけではアルコールの分解が追いつかなくなると、本来、薬物が体内に入ったときに働く『薬物代謝酵素』がアルコールの処理を手伝うようになります。さらに、それが日常的になると酵素が増加して次第に強化されていきます。酒を飲むと強くなるというのは、この薬物代謝系がどんどん強化されていくためです。
一方、アルコール代謝系は酒量が増えても強化されることはありません。お酒を飲めない人がどんなに訓練してもアルコール代謝系の酵素は増えないのです。つまり、大酒のみの場合薬物代謝系が強化されていて、シラフのときに薬を飲むとどんどん処理されてしまい、薬を多く飲まないと効かなくなります。このような人がアルコールを飲んだ後に薬を飲むと、アルコールの処理に薬物代謝酵素が使われてしまい、薬の代謝ができなくなってしまいます。そのため、薬の効果が増強または減弱することになるのです。
さらに、大量の飲酒を続けることで脂肪肝などの肝障害が生じると、肝臓での代謝能力が低下して、薬の効果が増強します。
このように、お酒は薬の効果に少なからず影響を与えますので、服薬中の飲酒は控えて、普段から自分の適量を楽しく飲みましょう。
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面会時間について |
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