2007年2月号

この広報誌は、田園調布中央病院と患者さまが一体となって、病気やけがと闘うために
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トピック

整形外科医師  本望 潤



骨粗鬆症とは、
〔骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患〕
と定義されています。骨強度とは骨密度と骨質の2つの要因からなり、70%は骨密度、30%は骨質で説明されるとされています。また、人間の骨の密度は20歳までにピーク(最大骨量)に達し、その後30〜40歳ころまでは保たれ、50歳ころから骨の老化が急速に始まるとされています。

従って、骨粗鬆症を予防する上で大切なことは、最大骨量をできるだけ高めておくことと、骨密度の低下をできるだけ抑えるということが大切だと考えられます。

 

ところで、皆様としては『言っていることは分かるけど、実際に自分達に出来ることって何?』とお思いになることでしょう。よく言われていることですが“外に出て(日光に当たり)適度な運動を継続し、バランス良くカルシウム等骨に良いといわれている成分を考えた食事をとる。”ことはとても良いことだと思います。

そこで今月はその中でもカルシウムを中心に骨と食事について考えてみました。

カルシウムはご存じのように、骨の主成分です。成人の場合、体重の約2%をカルシウムが占め、その99%が骨や歯に含まれています。厚生省が定めたカルシウムの1日所要量(望ましい摂取量)は成人の平均値は600mgとされています。

もちろん、お子さまや働き盛りの男性、妊娠中や授乳中の女性や、骨粗鬆症といわれている人ではそれぞれ望まれる量に違いがあるのは当たり前です。参考までに年齢と身長別に所要量をまとめた表を示しておきます。

ちなみに骨粗鬆症の方は800mg/日以上を摂取目標量としましょう(上限量は男女ともに2300mg/日)。次ぎに、カルシウムの摂り方ですが、摂取量を守ればそれだけで良いということではなく、摂取したカルシウムがどのように吸収されるのかを考えるとさらに良い食事が考えられることでしょう。

食物から取り入れたカルシウムが吸収されるとき、ビタミンDが大きな役割を果たしており、ビタミンDが不足すると腸からのカルシウムの吸収が低下してしまいます。ビタミンDは、一般に1日目標所要量は2,5μg/日、骨粗鬆症の方は10?20μg/日等ともいわれています。

魚に多く含まれていますが、食事で摂る以外に、皮膚が紫外線にさらされることでも体内で作られるため、先ほどのお話のように日光に当たることも骨には大切なこととなってくるわけです。このビタミンDは肝臓に運ばれて活性型ビタミンDとなり、これが腸に作用してカルシウムの吸収を促進します。また、活性型ビタミンDは骨形成作用もあると考えられています。

それでは逆にカルシウムの吸収を妨げるものとして良くいわれているものにリン、お酒、たばこ等があげられます。リンは重要なミネラルの1つで、カルシウムとともに骨や歯の重要な成分なのですが、過剰になるとカルシウムと結びついて排泄されてしまうのです。肉や穀物にはリンが多く、加工食品等にも多く含まれているようです。

お酒は先ほど触れたカルシウムが吸収される際必要な活性型ビタミンDが作られる肝臓に影響があることは皆様ご承知のことと思います。たばこは骨のみでなくいろいろな所で悪玉にあげられており皆様もその弊害は十分ご理解頂いているものと思います(愛煙家の方には申し訳ございません)。

最後に、カルシウムの多く含まれている食物の中でも違いがあるのでそちらも触れておきます。まず、牛乳、乳製品があげられますがこれはカルシウムを多く含む食物の中でも1番体に吸収されやすい食物のようです。乳糖やリジンなどカルシウムの吸収を良くする成分も含んでいるので、吸収率は高いのですが脂肪やタンパク質も多くなりがちになってしまうかもしれませんので注意も必要です。

次ぎに大豆製品があげられます。良質なタンパク質の宝庫でありカルシウムも豊富です。続いて魚介類があげられます。骨ごと食べられる小魚はカルシウムを手軽にとる代表選手のように思われます。さらにリンが比較的少ないことや、切り身魚等はなかなか摂取しにくいビタミンDが多く含まれていること等魅力ある食材です。

最後に野菜です。小松菜、大根の葉、ほうれんそう等が有名ですが、野菜のカルシウムの体内への吸収率は1?2割ほどといわれており低率のため、乳糖やビタミンD等カルシウムの吸収を良くする成分を含んだ食材と組み合わせて一緒に摂るように心がけると良いかもしれません。


以上、今回は骨粗鬆症とカルシウムを中心に食事について考えてみました。


トピック 

リハビリテーション科  佐藤 弘之介


悪性新生物(がん)はわが国の死因別死亡者数において心疾患、脳血管疾患を抜き、長年トップにあります。
リハビリテーションといいますと、骨折や脳卒中に対して行われるものとイメージされるかもしれませんが、近年我々のリハビリテーション業界においても、「がん」に対するリハビリテーションに取り組む機運が高まりつつあるようです。

?? 具体的にどんなことをやるの ??

  1. 治療過程に生じる障害のフォローアップ
    術後の体力低下に対して、術前からの早期リハビリテーションの導入(呼吸器など)
    合併症(麻痺や骨折)に対するリハビリテーション

  2. 余命の限られた患者様の機能の維持
    がんの進行により体力が低下しつつある患者に対して、体力増強・維持できる限り可能なQOLの実現へのサポート

  3. 症状の緩和
    乳がん術後の腕のむくみに対するリハビリテーション(呼吸困難、関節拘縮、褥瘡(床擦れ)の予防・改善)


    私たちハビリテーション科スタッフが
    患者様一人一人と向き合って、
    サポートしてまいります。



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