2005年 新年号

⇒バックナンバーはこちらです。

この広報誌は、田園調布中央病院と患者さまが一体となって、病気やけがと闘うために
少しでもお役に立てるよう、スタッフ一同が心をこめて皆さまへお送りする情報誌です。

携帯サイトができました! 携帯電話でもぜひご利用下さい。
  http://www.tmg.or.jp/denencyofu/i/



トピック

放射線科医師  廣瀬 正典


日本における乳癌の発生率は年々増加し、1996年には女性の悪性腫瘍の中で第1位になりました。2000年には3万5千人が乳癌に罹患しています。これは女性の30人に一人が乳癌に罹患することになります。また、死亡率も増加しており現在は約30%といわれています。乳癌が多い米国では8人に一人が罹患するとされており、欧米でも発生率は日本と同じように年々増加していますが、死亡率は減少しています。この理由のひとつが乳癌の早期発見であり、それを可能にしているのがマンモグラフィー検診です。

乳癌の症状は、無症状、しこりを触れる、乳頭から血が出る、乳頭にびらんができるなどです。乳癌の発見と診断の基本は視・触診、超音波検査、マンモグラフィーです。

マンモグラフィーは乳腺専用のX線検査で、乳房を撮影台と圧迫板の間に挟んで圧迫して撮影します。胸部などのレントゲン撮影と異なり低いエネルギーのエックス線を用いて撮影するので、一回に受ける被爆線量は非常に少ないとされています。

ほとんどの乳癌は乳汁を分泌する乳管から発生しますが、乳管の外へ浸潤していない非浸潤性の乳癌や、浸潤はあってもしこりとして手に触れない小さな早期がんの中に、微細な石灰化を形成するものがあります。マンモグラフィーはこの石灰化をよく描出します。つまり手に触れない早期のがんの発見にとても有用です。また石灰化がなくても腫瘤(しこり)を形成していれば腫瘤像としてもとらえることができます。(すべての腫瘤が見つかるわけではありません、しかしマンモグラフィーで見えない腫瘤は超音波検査でみえることがあります。)

乳癌の発生率は増加していますが、早期で発見されれば助かる確率も高くなります。そのためには視・触診だけでなく、早期発見が可能なマンモグラフィーを併用した検診をおすすめします。

 

廣瀬 正典(ひろせ まさのり)

昭和大学出身
昭和大学放射線医学教室
日本医学放射線学会専門医
日本乳癌学会認定医
マンモグラフィー読影認定医師


トピック 

放 射 線 科


マンモグラフィは乳房のX線撮影のことです。

乳房は脂肪・乳腺組織・皮膚からなる柔らかい組織でできています。さらに立体的で厚みもあり、そのまま撮影すると乳腺や脂肪、血管などの重なりで、実際に腫瘍があっても写し出されないことがあるため、専用のX線撮影装置を使用します。

マンモグラフィ撮影では乳房を圧迫板で4〜5cmの厚さにはさみます。これは、診断に必要な良い写真を撮るためにとても重要です。また乳房の圧迫により(圧迫板は一定以上の圧力はかけられないように設計されています)、これは少ない放射線でしこりの影・石灰化がはっきり写るようになります。放射線の被爆量を少なくする効果もあります。

ただし、痛みが強い方、皮膚や乳房に炎症や外傷があり圧迫できない方は一言お声をお掛けください。

マンモグラフィはX線検査なので放射線被曝がありますが、乳房だけの部分的なもので、1回の撮影で受ける放射線の量は、東京からニューヨークへ飛行機で行くときに浴びる自然放射線(宇宙線)とほぼ同じ量。マンモグラフィ撮影による危険性はほとんどないと思っていいでしょう。

乳房は女性ホルモンの影響を受けており、月経がはじまる直前は卵巣から分泌されるホルモンによって影響をうけ、乳房が硬くなったり、人によっては痛みを感じたりする場合があります。閉経前の方が乳がん検診を受ける際、また自己検診をおこなう際は月経開始後7〜10日くらいが最適と言われています。

マンモグラフィーを受けるには、下記のような手順でお願いします。

  1. 外科外来受診時に予約をしてください。
    撮影は完全予約制です。尚、お電話での受付は行なっておりません。

  2. 視触診およびマンモグラフィー撮影
    外科医の診察および放射線科にて撮影を行ないます。

  3. マンモグラフィー読影認定医によるダブルチェックを行ないます。

  4. 結果をお知らせします。
    外科外来を受診していただき、結果をお知らせします。

マンモグラフィー読影認定医: 福島 元彦(顧問)

←認定証です。クリックすると拡大します。

撮影室の混雑状況により、予約時間を越えてお待ちいただく場合がございますのでご了承ください。


面会時間について

平日:15:00〜20:00
休日:11:00〜20:00

他の患者さまに迷惑のかからぬよう、面会時間をお守り下さい。尚、玄関駐輪場は来院患者さま専用ですのでご用のない方はご遠慮下さいますようお願い致します。

  
HOME